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HPVワクチン接種(キャッチアップ接種)

こんにちは。今回はHPVワクチン接種についてのお知らせです。

子宮頸がんの原因はほとんどがヒト パピローマ ウイルス(HPV)というウイルスに感染することにより生じることがわかっています。現行のHPVワクチン接種により子宮頸がんの約60~80%を予防できると考えられています。

子宮頸がんは性行為により子宮頸部(子宮の入り口)にウイルス感染が起こることが原因で起こるがんです。性行為によるウイルス感染を防ぐために、ワクチン接種は性交渉を経験する前の10歳代前半に接種をすることが推奨されています。HPVワクチン接種は日本でも国が定める定期接種ワクチンの一つとなっています。日本では2013年4月から定期接種を開始しましたが、ワクチン接種後の多様な症状の報告のため2013年6月より自治体によるワクチンの「積極的推奨」が差し控えられていました。これにより我が国ではワクチン接種率が極端に下がり、回復がみられないまま7年間が経過してしまいました。このため日本では最近では20代から30代の女性に子宮頸がんが急増しています。国の検討部会でHPVワクチンの安全性が確認され、2022年4月から子宮頸がん予防ワクチンの接種推奨が再開されることとなりました。現在、定期接種対象年齢の小学校6年生から高校1年生相当に加え、国からのワクチン接種案内が止まっていた時期に定期接種対象であった「1997年から2005年生まれ」の女性たちにあらためて無料接種(キャッチアップ接種)が再開しています。(厚生労働省ホームページ;ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種を逃した方へ~キャッチアップ接種のご案内~https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_catch-up-vaccination.html)。

対象年齢に当たる方々は是非HPVワクチンの情報をチェックし、ワクチン接種の検討をお願い致します。

婦人科医 山本 範子