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聴力低下と認知症の関係

聴力低下の高齢者では、聴力に問題のない高齢者と比較して認知症の割合が高いことが報告されました。補聴器の使用により認知症リスクが抑制されることも示されました。

HealthDayNews(2023年1月17日)

Reed氏は、脳の活力を維持するためのインプットが得られない状態になると、いくつかの脳領域が萎縮して認知症を発症する可能性があると指摘している。また、難聴が続くと、脳の働きに負荷がかかって疲労し、思考力や記憶力の低下にもつながり得るとしている。さらに、社会との関わりの維持は認知症予防に有効であるが、難聴の人は社会的イベントから遠ざかるようになる可能性もあると付け加えている。難聴がある人のうち補聴器を使っていた人では、補聴器を使っていなかった人と比べて認知症の有病率が32%低く、認知症リスクは補聴器の使用により抑制できる可能性も示された。

 

循環器内科 赤嶺 靖裕(所長)